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Kankokutei

10月1日 バンコクライフコラム

今年最後の女子メジャー「エビアン選手権」の初日、

10番からティオフした宮里は16番までラウンド。

突風が激しくなり雨も横殴りの状態となり、

同組のヤニ・ツェンとポーラ・クリーマーとともにグリーン脇のテントに

避難したところで中断を告げるホーンが鳴りました。

大会は再三にわたって再開を模索していましたが、

14時半過ぎにLPGAコミッショナーが、この日のラウンドのキャンセルと、

大会の54ホールへの短縮を宣言。

午前組としてスタートしたすべての選手のスコアは無効となりました。

宮里は「びっくりしました。初日でこういう決断はいままでのメジャーでもないと思う。

決まったことはしょうがないので、またあした一から積み直していくしかないと思う」と、

この決断を受け入れましたがスコアは6ホールを終えた時点で3オーバーでした。

 

前日に悪天候のため競技無効となり、

仕切り直しの宮里藍は、5バーディ、2ボギーの「68」でプレーし、

3アンダーの8位と好スタートを切りました。

予選の最終日は、宮里藍と同じく8位から出た上原彩子が

7バーディ、2ボギーの「66」をマークし、通算8アンダーの単独2位に浮上。

通算9アンダーでトップに立つタイのモリヤ・ジュタヌガンを

1打差で追う最終日になりました。

 

宮里藍は3バーディ、3ボギー1ダブルボギーの「73」とし、

通算1アンダーの27位で現役最後の18ホールを迎えることになりました。

上原は米国女子ツアー5年目で、

メジャー大会で初の最終日最終組の切符をつかみました。

上原は「自分のスコアは数えてなかったです。

きのうも7つ獲っていたのを知らなかったし、きょうも知らなかった。

普段からスコアは数えないですね。あ、でもあすは最終日だから数えますよ」と、

抱負を語っていました。同じ沖縄出身の宮里藍の引退試合で、

自身のツアー初優勝となれば、これ以上ない

素晴らしいプレゼントになる位置につけました。

 

土曜日の夜に行われた「ロレックス・アニカ・メジャーアワード」に

特別ゲストとして招待された宮里は、今大会での引退を祝福された上で、

大会から「エビアン選手権」の生涯アンバサダーに任命されました。

「ロレックス・アニカ・メジャーアワード」とは、

米国女子ツアーにある5つのメジャー大会で

ベストパフォーマンスを見せた1選手に贈られる賞です。

ウィナーは「エビアン選手権」終了後にポイント制によって決定するのですが、

この日は今季4つのメジャー大会の優勝者たちが登壇して

それぞれの大会を振り返り、アニカ・ソレンスタムらにその偉業を称えられました。

最後に、特別ゲストとして登壇したのが宮里でした。

流ちょうな英語で行ったスピーチでは、自身の長いキャリアを振り返り、

米ツアー初優勝を飾った「エビアン選手権」と、

仲間の選手たちに感謝を伝えようとしたところで声を詰まらせ、

目に涙をため一瞬の間を置いて話をするのがやっとでした。

 

現役最後の試合となる宮里藍の最終日は、

2バーディー、4ボギーの「73」でした。

最後は難しいパーパットを決め、現役生活を締めくくり、

笑顔を見せるとともに、瞳を潤ませる一幕もありました。

「自分のラウンドが精いっぱいでした。でも、18番グリーンに向かっているときに、

グリーンの向こうにポーラとかヤニが待っているのが見えたので。

『これ見ると泣いて、もうショットが打てないな』と思って。

感傷的にならないように最後まで頑張りたいという気持ちがあったので、

2人の顔をあまり見ないようにしてました」と、予選を一緒にラウンドし、

手首痛で涙の棄権となったP・クリーマーと、

予選落ちしたヤニ・ツェンが帰国せずにグリーンサイドで

待機してくれていた友情に感謝をしていました。

 

セカンドキャリアついては「正直、今は全く何も浮かばないですね。

あえてそこは決めないでいた方が、最後まで選手としてやるべきことを

やれるかなと思っていたので。あえて次のキャリアは考えていないんですけど。

でも、少し休んだ後に自分のやりたいことはいくらでも出てくると思うので。

それを整理しつつ、自分が必要とされていることを

一つ一つやっていけたらいいなと思います、

プロになって14年間、毎週のようにプレッシャーの中で戦ってきたので、

まずは自分自身にも『お疲れさま』と言いたい。

最後は日本の試合に出て終わりたいなというのはずっとあったんですけど。

家族のこともあって、こういう決断になってしまいましたが、

日ごろからサポートしてくださるファンの人には感謝しています。

選手としてはこれでいったん終わりという形になりましたが、

14年間、沢山の声援、本当に本当にありがとうございました」と、

笑顔で答えていました。

 

「マンシングウェアレディース東海クラシック」の最終日は、

首位と2打差の7位からスタートした川岸史果が、

8バーディ、ボギーなしの「64」で回り、逆転でツアー初優勝を飾りました。

川岸は国内男子ツアー6勝の川岸良兼の次女で、

男女両ツアーをまたぐ親子優勝は初めてのことでした。

川岸良兼は1988日本アマ・日本学生を優勝し

89年にプロ入り「昭和の怪物」と呼ばれる

スケールの大きなゴルフが魅力でしたが、

PGAツアーに挑戦しだた頃に、パーシモンからメタルヘッド、

さらにチタンヘッドと進化した、ドライバーへの対応ができず不調に陥りました。

宮里藍が引退したタイミングで、素晴らしい大型選手が現れました。

父親から引き継いだ体の強さが飛距離のアドバンテージの要因ですが、

トップが深く、上と下の捻転差が非常に大きく、柔らかさも感じるスイングです。

 

川岸はトップからダウンスイングにかけて、上体の前傾が全く崩れません。

右軸足に重心を掛けてその上で切り返す、

韓国の女子プロに多く見られるスイングです。

そのため肩のラインが開かずにインパクトを迎えるのですが、

重心を低く抑えることでインパクトゾーンが長く、ドライバーは飛距離を生み、

アイアンでは弾道の高さが出せるのです。

川岸は「全米女子OPに出て世界レベルを体感しましたし、

アメリカのコースは洋芝であったりしてまた違う楽しさがあります。

アメリカは飛距離があるほうが生かされるコース設計なので、

自分も少しはチャンスかなと」と話しており、10月に行われるセカンドQTを受験し、

来季のLPGA参戦を目指すことを視野に入れています。

ルーキーらしからぬ物怖じしない性格も魅力で、

引退をした宮里藍にアドバイスをもらえれば、

メジャーも狙える選手となるでしょう。



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