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打ちっぱなし(内輪話)

ビッグレフティの無言の教え 9月15日

シーズンの大詰め、毎試合ごとに出場人数が絞り込まれる

プレーオフシリーズの初戦「ザ・バークレイズ」の初日は

スコアを伸ばす選手が多く大混戦の幕開けとなりました。

10番からの第1組で出た石川遼が4アンダーをマークし

首位と2打差の10位タイ。

スタートから3ホール連続1パットのパーで凌いだ石川は、

後半の2番から4連続バーディを奪いスコアを伸ばしました。

スコアを伸ばす選手、崩す選手と順位が大幅に入れ替わった

2日目に首位に浮上したのは、大会連覇を狙うアダム・スコットと

「全米プロ」で「ショートパットの際にボールの上を素振りしたことが

空振りにあたるのではないか」と、自ら名乗り出て

過少申告で失格になったキャメロン・トリンゲールの2選手でした。

 

首位と1打差の通算7アンダー3位にはジム・フューリック、

ブレンダン・トッド、ケビン・チャペルの3選手。

通算6アンダー6位には前号で取り上げたアーニー・エルス、

ヘンリック・ステンソン、ジェイソン・デイと豪華な顔ぶれになりました。

初日3アンダーの13位タイにつけた松山英樹は、

スコアを1つ伸ばして通算4アンダーでフィニッシュ。

順位は少しさげて16位タイとなりましたが、

まだまだ上位が狙える位置につけていました。

4アンダー10位から出た石川は、出入りの激しいゴルフで

スコアを2つ落とし、通算2アンダーの39位タイに後退したものの、

揃って決勝ラウンド進出を決めました。

また、初日に3オーバー102位タイと出遅れていた

世界ランキング1位のR・マキロイは、スコアを6つ伸ばして

通算3アンダーの27位タイに浮上していました。

 

プレーオフ第2戦までの出場権を確保している石川でしたが、

第3戦、そして最終戦出場のためにはやはり優勝争いに絡む

上位フィニッシュが必要でした。

それゆえ最低限の予選通過を果たしても「コツコツと30位、

40位じゃ最終戦はかなり遠のくし、3試合目も危うい。

ドンと一発行きたいと思っている」と語り、

ショートゲームがスコアを安定させているだけに

「ビッグスコアを出したいです、上を目指してやりたい」という言葉が切実で、

少しでも長く今シーズンを戦いたいという想いを感じました。

 

3日目は上位陣がスコアを伸ばせず混とんとする展開となり、

通算9アンダーとしたJ・フューリクと、J・デイが首位に立ち、

1打差の通算8アンダー3位でH・メイハンが追う優勝争いでした。

39位タイから出た石川は6バーディ、3ボギーの68で回り、

通算5アンダーと16位まで順位を浮上させました。

2番のパー3で1.8メートルをきっちり決めバーディ先行。

8番で7メートルを沈めるなどパットが冴え、折り返し後も

13、15、16番とバーディを重ねました。

 松山は3バーディ、4ボギーの72とスコアを落とし、

通算3アンダーで30位タイとなりましたが、

2番のパー3でスリーパットボギー。

6、7、9番でバーディを奪取しますが、後半は3つのボギーを重ね後退し

「悔しいというより、あきれています」と、ホールアウト直後の松山は

腰に手をやり、ため息を混じりに答えていましたが、

ショットでチャンスを作りながらも、3メートル以内のバーディチャンスが

決まらず流れに乗れませんでした。

「ザ・バークレイズ」の優勝争いは3位からスタートしたh・メイハン

7バーディ、1ボギーの65で回り、通算14アンダーと抜け出し、

2012年以来となるPGAツアー6勝目を飾りました。

首位タイからスタートしたJ・デイ、C・トリンゲール、

最終日65と爆発したS・アップルビーの3人が、

通算12アンダーで2位に入り、E・エルスは5位に入っています。

16位タイから出た石川は3バーディ・2ボギーで回り、

通算6アンダーと一つスコアを伸ばしました。

順位を下げて19位タイでしたが、最後までわずかに決まらない

パットに泣かされたラウンドでした。

フェデックスカップポイントランキングは、75位から56位まで上昇し、

上位70人が出場できるプレーオフ3戦目「BMV選手権」出場に、

期待が持てる順位に上がりました。

2バーディ1ボギーで回った松山は、通算4アンダーの30位タイで

「フェデックスカップポイント」は24位と下がりましたが、

松山はすでに第3戦までの出場権を確保していました。

 

プレーオフ第2戦「ドイツバンク選手権」に臨むにあたり、

プレーオフ初参戦となる松山と石川は、体調に問題がを抱え、

調整に失敗したため低調な滑り出しとなりました。

松山は課題とするパットに苦しみ、3バーディ、5ボギーと

65位タイでホールアウト。石川は前半4番でダブルボギー、

後半12番でダブルパーを叩くなど、今季ワーストに並ぶ78と崩れ、

7オーバー93位と大きく出遅れてしまいます。

2日目の松山は二つのダブルボギーがありながら8バーディを奪い

44位タイまで順位を上げ予選を通過。

石川は3バーディ・3ボギーとスコアを伸ばせず予選落ち。

第1戦終了時点で56位だった石川は、第2戦で予選落ちを喫したことで、

ランキング上位70位までに絞られる第3戦進出が、

他選手の決勝ラウンドでの動向に委ねられることになりましたが、

結局72位まで後退し第3戦進出はなりませんでした。

 

石川は決勝ラウンド進出を逃した後、第3戦の会場、

チェリーヒルズCCで事前調整を進めていましたが、

敗退が決まると「この結果を受けて自分にはいろいろな思いがありますが、

客観的事実としていえるのは昨シーズンから約70ほどランクをあげて

シーズンが終わった、ということ。1年前は「Web.comファイナルズ」にいました。

今年はプレーオフを戦いました。自分は果たして向上できているのか、

確証を得られない日々ですが、小さいか大きいかは関係なく

このひとつの事実が前を向かせてくれます」と、コメントを発表しています。

 

さらに「どんなに小さな一歩でも進めているなら、プラスにとらえたい。

満足していないことが多い、もっとできたはずだ、という気持ちもあります。

来シーズンはもう一つ、二つ先まで進めるようにがんばります。

改めまして、今シーズンも応援ありがとうございました」と、

2014年PGAツアーを締めくくっています。

 

「PGAツアー初優勝」は叶いませんでしたが、

24試合に出場しトップ10入りを3度、トップ25入りが9度のシーズンでした。

10度の予選落ちは初参戦となった昨季と同じですが、

昨季はトップ10入りが1度だったことを考えれば、明らかに進歩しています。

今季の石川は昨秋に始まった前半戦と後半戦とで戦い方を大きく変えています。

シード権獲得に苦労した昨シーズンの経験を踏まえ、

まずは目の前のポイントを獲得するため、

セーフティな攻め方を重視。その結果、出場できなかった

4月「マスターズ」の前には翌シーズンのシードを確実にしたのです。

後半に入ると「アグレッシブ」にボールを遠くへ飛ばし、

リスク承知でピンを狙っていくかつての攻め方に変えるため、

集中的にショット練習を行うことを、5月末、オハイオのレストランで

サポートスタッフに告げています。

7月の北海道合宿を敢行中に「セガサミーカップ」で優勝を果たし、

戦っているステージの違いをまざまざと見せつけたのですが、

この冬にも長期の合宿に入るつもりだといいます。

 

石川は「結果を求めている自分がめちゃめちゃ強いんです。

けれど、向上心を持つ自分を強くしないといけない。

意識的に結果にこだわらないこと。取り組むことに取り組むことで、

結果を出したい」とも語っています。

10月の「フライズドットコムオープン」で開幕する

2014-15年の新シーズンですが、石川はテーマに

「自分の精神状態のバランスを取ること」を挙げています。

9月の「ANAオープン」をはじめ、年末までにスポット参戦する

国内ツアーで好成績を挙げれば、来年度の「マスターズ」出場などがかかる

世界ランク50位以内への復帰も可能になるでしょう。

「英樹に比べたら、上に進むスピードはすごく遅いかもしれないけれど、

自分のペースというか、人生なので。羨ましいなと思っても仕方がない。

這い上がっていきたい」と、ライバルへの意識も高まっている様です。

 

予選落ちを喫し今シーズンを終えた石川の心を揺さぶったのは、

同組でプレーしたP・ミケルソンが見せた攻めのスタイルで

「非常にショックだった」と語っています。

初日に7オーバーと出遅れた石川はこの日、1ストローク落としてハーフターン。

P・ミケルソンが驚きのプレーを見せたのはその直後でした。

後半1番は365ヤードと短くバーディを狙えるパー4。

ほとんどのプレーヤーがティショット刻んで攻めますが、

P・ミケルソンはドライバーを手にし、300ヤード先の

フェアウェイをピンポイントでとらえたのです。

するとP・ミケルソンは、第2打を放つ直前、

キャディのボーンをグリーンに走らせ、ピンを抜かせたのです。

残りは80ヤード弱で64度のウェッジでチップインイーグルを狙ったのですが、

ボールは手前2メートルに止まりバーディ止まり。

しかしビッグレフティに浴びせられる声援を聞きながら、

石川は呆然としたといいます。

「なんでフィルがドライバーを握って、オレが握らないのかと。

ゴルフをやっている次元が違う。左のハザードも近くて、すごく狭いホール。

自分はドライバーにまだ自信を持てていないし、

あの狭いところに打っていく技術もない。

フィルの一打で、自分の気持ちではなく、

技術のレベルがないと思った」と衝撃を受けたことを語っています。

 

北海道合宿を行ったのは、アイアン、そしてドライバーショットを

よりアグレッシブなものにするためでした。

精度向上を目指し、攻め方を日本にいた頃のような、

ドライバーを中心にティショットを組み立てるスタイルに

戻す決意を固めてまだ間もない時で、

スーパースターから受けた「無言の教訓」をしっかりと受け止めている様です。

 

9月25日にスコットランドのグレンイーグルスで開幕する

「ライダーカップ」の、米国と欧州選抜の対抗戦の

出場メンバーが正式決定しました。

両チーム12人の選抜選手のうち9人は独自のポイントランキングで

選ばれていましたが、米国のキャプテンを務めるトム・ワトソン

欧州のポール・マッギンリーが各3人の主将推薦選手

(キャプテンズピック)を発表したのです。

米国はフェデックスカッププレーオフの第1戦「ザ・バークレイズ」を制した

H・メイハンのほか、W・シンプソン、K・ブラッドリーを選出。

欧州はイアン・ボールター、L・ウェストウッドのほか、S・ギヤラハーが

初めてメンバーに加わりましたが、L・ドナルドは選抜から漏れていますが、

かつてL・ドナルドとダブルスでコンビを組んだ経験もある

P・マギンリー主将は「本当に難しい決断で、話すのが難しかった。

僕たちは近い関係性があるから」と、最後まで悩んだことを話しています

 

欧州選抜のメンバーはR・マキロイ、H・ステンソン、V・デュビットソン、

J・ドナルドソン、S・ガルシア、J・ローズ、M・カイマー、T・ビヨーン、

G・マクドウェル、I・ポールター、L・ウェストウッド、S・ギヤラハーとなりました。

米国選抜はB・ワトソン、R・ファウラー、J・フューリク、J・ウォーカー、

P・ミケルソン、M・クーチャー、J・スピース、P・リード、Z・ジョンソン、

K・ブラッドリー、W・シンプソン、H・メイハンとなっています。

「ライダーカップ」は、イングランドの大富豪であった

サムエル・ライダーが優勝杯を寄贈したことから始まっています。

当初は米国 VS英国の対抗戦でしたが、現在は欧州と米国の戦いで、

ホーム・アンド・アウェー方式で争われ、

それぞれのツアーに所属する主力選手が出場する団体戦形式で行われています。

賞金が支給されないのですが、メンバーに選ばれることが

大変な名誉を得るといわれ、白熱した戦いが繰り広げられるのです。

過去10回は欧州7勝・米国3勝となっていますが、

前回大会は亡くなった「セベ・バレステロス」のためにと

団結した欧州チームが、1ポイント差で大逆転勝利を飾っています。

PGAツアー終盤の戦い 9月1日

優雅なスイングとおっとりした物腰から「The Big Easy」と

称されているアーニー・エルスが好調です。

メジャー4勝でPGAツアー19勝、欧州ツアー28勝の実績ですが、

世界ランク1位に君臨したこともあり「世界ゴルフ殿堂」入りしているプレーヤーです。

「全米プロ」の最終日は「65」の7位タイでフィニッシュ。

今シーズン初のトップ10フィニッシュを果たし、

フェデックスカップポイントでも15人を抜いて、83位に浮上しました。

 

「クラブを上手く使えるように、ハードワークをこなしている。

信じられないくらい良いリズムに乗れた。

全てのホールでバーディを取れる気がしたくらい。それだけの勢いに乗れた」と、

2年前のミュアフィールドで制した「全英オープン」に近い感覚を

「全米プロ」の最終日で得たと語っています

 

雨でおよそ2時間の中断を挟んだ時に2番ホールにいたE・エルスは、

シェリル・カルダー医師と続けている視覚化(ビジュアライゼーション)

トレーニングについて「これまでのようにグリーンでミスばかりしていれば、

誰だってパットの調子を戻すのは難しいと考えてしまう。

でも、シェリルのおかげで自分を信じられるようになったし、

彼女も私がパッティングに優れていると信じてくれている」と、

トレーニングの効果を語っています。

「彼女が立ててくれる練習をこなしているだけだが、

ここ数週間で自信が出てきた。以前よりも安定してきたし、

ストロークも良くなった。今後もトレーニングを続けていくよ」と

腰痛を抱えながらも自信を取り戻しつつあるようです。

 

E・エルスはオーバーワークを腰痛の理由としてあげていますが

「以前も同じような痛みを経験しているため、

トレーナーも対処法を理解している」とも語り、

PGAツアー通算20勝達成を目標に掲げています。

「全英オープン」を制した際に使っていたベリーパターを

ショートパターに持ち替え「グリーンでは、以前の自分を感じられている。

だから凄く興奮しているよ。大きな空白を埋められたように感じる。

特に、自分に欠けていたショートゲームの面でね。

パットが決まるようになるのは気持ちが良いこと。

こうして話している今も笑顔になってしまっているかもしれない。

ゴルファーにとって、パットが不調の時は笑えないもの。

今後数年以内にメジャーで勝てる気がしているほどにね。

だから、今後もコツコツとやっていくさ」と、プレーへの自信はコメントからも明らかで

「フェデックスカッププレーオフシリーズ」で、爆発する可能性を感じます。

 

レギュラーシリーズの最終戦「ウィンダム選手権」初日、

カミロ・ビジェガスが1イーグル5バーディの「63」で回り、

7アンダー単独首位の好スタートを切りました。

日本勢では来季のシード権を懸けた今田竜二が

5バーディ・1ボギーの「66」で回り4アンダーの9位タイで好発進を決めたほか、

松山英樹が1イーグル・1ボギーの「69」、1アンダー49位タイ、

石川遼は3バーディ・3ボギーの「70」で回り、

イーブンパー73位タイとやや出遅れたスタートでした。

 

2日目は石川が9バーディ・1ボギーで回り、この日のベストスコア「62」をマーク。

通算8アンダーとして、首位と2打差の7位タイまで急浮上しました。

初日を49位タイで終えた松山は、「70」で回り通算1アンダーと

順位を79位タイまで下げ、カットラインまで1打足りずに予選落ちしましたが、

松山のPGAツアーでの予選落ちは、4月の「RBCヘリテージ」以来でした。

 

今季3度目の予選落ちとなりましたが、浮上のきっかけになりそうな場面もありました。

前半9番で奥から3メートルのバーディパットを決め、

通算2アンダーとしてハーフターン。

ところが11番で6メートルから3パットのボギーで後退すると、

続く12番からは4メートル前後のバーディパットをことごとく外してしまいます。

 

「ショットが悪い中でもチャンスはたくさんありましたし、パーオン率も高かった。

最後の締めが上手くできなかった」と語るように、18ホール中

15ホールでパーオンを果たしています。

カットラインに1打差で迎えた最終18番では、打ち上げ、左足下がりのライから

ピン右奥2メートルにつけるスーパーショット。

「全米プロ」でバーディ、イーグルフィニッシュで決勝ラウンドに進んだ

2日目を思い起こさせる1打を放ちますが、

続くパットは無情にもカップの脇をすり抜け「毎週毎週、

あんな劇的な感じでは行かないでしょうね」と、苦笑いの終戦でした。

しかしラウンド後3時間あまりの居残り、練習に懸命に取り組む姿勢は

「フェデックスカッププレーオフシリーズ」に繋がってくれるでしょう。

 

初日9位タイだった今田は4ボギー、2ダブルボギーと大崩れ。

通算4オーバー133位タイで、こちらも予選2日間で姿を消すこととなり、

来季のシード復帰への道が再び遠のきました。

「昨日とは真逆で。気分屋なんですかね」と、

出だし5ホールで3メートル前後のバーディパットを沈め勢いづいた初日とは違い、

2日目はスタートの10番でいきなり3パットボギー、

14番はグリーン手前の花道からの第3打で、まさかの“ザックリ”ミスから

ダブルボギーを叩き、序盤から後退への道をたどりました。

カラーからも含め3パットが相次いだラウンドに

「ここ数年はやっぱりパットに苦しんでいる。調子が良かった時は

パットで流れを掴んでやってきた。ショット自体はもともと下手だから、

そんなに変わってないと思うんですけど、流れを変えるパットが入らない」と、

苦悩を語っています。

 

今田は少年時代「マスターズ」をテレビで見たことで強い憧れを抱き、

14歳の時アメリカでゴルフを学びたいと、単身フロリダ州タンパに渡り

ゴルフを学んでいます。

ジュニア時代には、15歳でアメリカのジュニア・トーナメントに初優勝を記録するなど、

全米ジュニアの大会で通算6勝を挙げ、

「ゴルフウィーク誌選出最優秀ジュニアプレーヤー」

「ロレックス・ジュニア年間最優秀選手賞」などを受賞。

全米アマチュアランキングでタイガー次ぐ2位になるなど、

輝かしい経歴を持っています。

2008年5月PGAツアーの「AT&Tクラシック」の最終日、

首位から3打差でスタートからケニー・ペリーとのプレーオフに持ち込み、

最初のホールでK・ペリーがボギーを叩いた後、今田はパーをセーブし、

悲願のPGAツアー初優勝を飾り、夢だった「マスターズ」にも出場を果たしています。

日本人としてのPGAツアー優勝は青木功、丸山茂樹に続いて史上3人目でした。

 

今大会終了後、現在195位のフェデックスカップランキングで

200位以内をキープすれば、2週後に始まる全4戦の下部ツアー選手との入れ替え戦

「ウェブドットコムツアーファイナルズ」に参戦して

再び来季の出場権獲得を狙えるのですが、

他選手の動向で201位以下となれば、

下部ツアーのQT受験というステージを踏むことになります。

「泣きながら、なんとかかんとか、やるしかないんです。苦しいし、つらいけど、

僕にはこれしかない。他に才能があるわけではないしね。

ゴルフしかないんで。ここで頑張るしかないんで。

やっぱり結果がすべてなんですけど、それだけじゃないって思いながら

頑張っていくしかない」と語っています。

中学生時代に単身で海を渡り、日本人選手の中で誰よりも長く、

米国の厳しさに身を委ねてきた先駆者が次の戦いに挑みます。

 

ベストスコアの石川は「自分でもビックリしている。

今シーズンのベストラウンドだと思う」と語っていました。

出場全選手のうち2日間を通してのベストスコアで、

2011年「WGCブリヂストンインビテーショナル」3日目の

「64」を更新するベストスコアでした。

「実感がないというか、予選落ちかなと思ってスタートした」と、

笑顔で答えていましたが1番でいきなり3パットボギーを叩き、

予選通過のカットラインから一歩遠ざかり、

4番ではティショットを大きく左に曲げ、悪い流れになりそうでした。

ところがこのボールが木に当たってフェアウェイに出たところから

流れは急転するのです。

4メートルのチャンスを活かしてバーディを決めると、

続く5番パー5では2打目をアイアンでグリーン右のエッジまで運び

2連続バーディ「自分の持っているテーマを焦らず続けていこう」と、

ドライバーでアドバンテージを得ていく攻撃的なゴルフに徹することだけを考え、

目の前の一打に集中し流れを引き寄せます。

圧巻は後半のバーディラッシュで9番、10番は、

いずれもドライバーでのビッグドライブから、

アプローチウェッジでピンに絡めて2連続。

さらに12番パー3から2連続、15番パー5からは3連続バーディを決めてもせます。

 

最終18番は第1打を「最悪のショット。ボールを撫でてしまった」と

右ラフに大きく曲げますが、2打目できっちりとグリーンを捕え、

強烈な下りのフックラインを2パットでパーセーブ。

「今シーズン、アプローチとパットを磨いてきた。それがやっと噛み合った」と

安堵感いっぱいに語っていました。

2日間のドライビングディスタンス294.7ヤードは堂々の1位。

パー3を除くと、セカンドオナーも一度もなく

「刻もうと思えばいくらでも刻めるコース」というだけに、

攻め方のルートはいくつも考えられるコースです。

しかし取り戻したドライバー中心のプレースタイルと、

練習を繰り返したショートゲームが「62」という数字に現れたのでしょう。

トップとは2打差に迫り「本当に楽しみ」とも語っていましたが、

米国で予選を通過したのは6月初旬の「ザ・メモリアルトーナメント」以来でした。

 

しかし期待された3日目の石川は、この日ワーストとなる「78」の大崩れとなり、

通算イーブンパーまでスコアを落とし、

順位も67位タイまで一気に下げてしまいました。

出だしの1番からティショットを左に曲げてボギーとした石川は

6番でもボギーを重ね、11番では3パットのダブルボギー。

13番でもティショットを大きく右に曲げてトリプルボギーを叩くなど、

前日とは別人のラウンドでした。17番でこの日唯一のバーディを奪いますが、

直後の最終18番で4オン2パットのダブルボギーとするなど、

最後までプレーに精彩を欠きました。

 

最終日は首位に4打差の8位タイからスタートした

カミロ・ビジェガスが前半アウトを「29」で回るなど、

1イーグル、5バーディの「63」をマークし、通算17アンダーとして

2010年「ザ・ホンダクラシック」以来4年ぶりのツアー通算4勝目を飾りました。

67位タイからスタートした石川は2バーディ、2ボギーの「70」とスコアを伸ばせず、

通算イーブンパーの70位タイでフィニッシュしましたが

「初日、2日目の緊迫感とは違い、集中するのが難しかった」と、

最終日にも関わらずラウンド後は練習場で打ち込みを行なっています。

 

1年前、下部ツアー選手との「入れ替え戦」行きが決まった

昨年大会のことを思い起こせば、来季のシードを確保した

今シーズンの成績は立派なもので、戦いのなかで

確実にステップアップを果たしています。

「最低限のラインはクリアした。今の順位で満足していないところもあるが」と、

今後の戦いに期待が持てます。

来季のシード権を手にしたフェデックスポイントランキング

上位125人で争われる「フェデックスカッププレーオフシリーズ」 の初戦を

75位で迎える石川は、既に2戦目の「ドイツバンク選手権」までの出場が確定しています。

当面の目標は上位70人による第3戦「BMW選手権」の出場権を勝ち取ることです。

最終戦「ツアー選手権byコカ・コーラ」に進む上位30人に入れば、

来年度のメジャー「マスターズ」、「全米オープン」、「全英オープン」の出場権を獲得します。

天国から地獄へ突き落とされた戦いでしたが

「積極的にドライバーで、自信を持って打てるようにしたい」と、

期待が持てる状態になっている様です。

 

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